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May 19, 2005

“いのちの根”はもう抜かれた?

421_019

アメリカ人の世界的な環境エンジニアを、以前、取材した。
彼は駒ヶ根の山中に、木の上の家をつくって住んでいた。

彼は山のふもとの自分のオフィスに下水道をつくるのを
断固拒否した。

そして自らが開発したトイレで用を足した。
排泄物は微生物によって分解され畑の肥やしとなった。

彼が拒否したために、そこから先の住人は
下水道が通らなかった。

だから、強烈な抗議があったろうことは想像に難くない。
彼は嫌われ者となり、変な外人と呼ばれた。
それでもかたくなに拒否をした。

彼は「下水道を作ると、自然が破壊されるから」と
言っていたことをぼくは覚えている。


今、思う。
その行動はほんとうに尊いことだと。

われわれ多くの現代人は、水道、ガス管、電気…、
ライフラインと呼ばれる管(くだ)につながれて生きている。
そして、排泄物などは下水管を通して捨てられる。

エネルギーを入れる管と出す管。
それらの管が切れてしまうと、
われわれは死んでしまうかもしれない。

それは、あたかも重病人が、病院の病室で人工呼吸器、点滴、
そして、尿を取る管(くだ)などで生きているのと同じである。

それを抜いてしまったら、死んでしまう。
それと同じなのである。


ただ、管(くだ)を使っているから悪いんじゃないと思う。

管を入れて、いのちの根を引っこ抜いたから悪いのだ。
いのちの根を引っこ抜いて、管を通したから悪いのだ。

いのちの根を引っこ抜いても
シャアシャアとしているのがいけないのだ。
いのちの根を引っこ抜くことが
どんなに重大なことが分かっていないのがいけないのだ。


いのちの根さえ張っていれば、健康になれる。
たとえ病気になっても怖くない。

でも、
いのちの根を張らないまま、体だけを治療をするから
いつまでたってもよくならない。

いのちの根を張らないまま、人の心をよくしようとするから
いつまでたっても犯罪は減らない。

いのちの根を張らないまま、元気になろうとするから
いつまでたってもほんとうの元気にならない。

いのちの根を張らないままだから、昔と比べたら
どんどん不可解な病に人間の体は侵されて行く。


もう、このままいのちの根を引っこ抜いたままだと
根は枯れてしまう。

根が枯れてしまえば、
文明がしぼみ、いつかは消滅することは間違いない。
もしかしたなら、人類は滅びてしまうかもしれない。

そして、もうすでに根は枯れてしまったのかもしれない・・・


だからといって、人間がみんなと励ましあって
生きていかなくてもいいというわけではない。

だからこそ、人間はみんなと励ましあって
精一杯生きていかなければならないのかもしれない。
                

                    モモタロウ(写真/文)

        ※写真は駒ヶ根や環境エンジニアとは
          何の関係もありません。

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Comments

主婦をやっていて思うのは、
主婦って消費をするだけの人になっちゃってるな〜ってことです。
昔は野菜を育てたり、はたを織ったり、にわとり育てて卵をとったり、
いろいろ生産的な仕事があったと思うんです。
でも今は食事作るぐらいで、
あとは機械がやってくれたり、簡単になっているんだけど、
やりがいというのか、生き甲斐みたいなものが感じられない。
洗濯だって、洗濯機がぐるぐる勝手にやるのと、
井戸端でおしゃべりしながら、ごしごしやるのとじゃ、
全然違いますよね〜。
楽だけど、生きにくい世の中なんだな〜と最近思います。

Posted by: こぞう | May 23, 2005 at 06:46 AM

こぞうさん
ほんとう、そう思います。全自動洗濯機や食器洗い機などを使いながらも、悶々と悩んでいる現代人が多い中で、昔の人は、体はとても疲れたでしょうけれど、心は楽しく、生きがいを感じながら、川で洗濯をしたり、洗い物をしていたのかもしれませんね。
主婦だけじゃなく、あらゆる職業や活動で、今の方が楽だけど、苦しいのではないでしょうか。(今度、そのテーマで記事書くつもりですが)
ほんとう、現代は、こぞんさんがいうような、“生きがいを感じる場”がないですよね。

Posted by: モモタロウ | May 24, 2005 at 08:51 PM

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