それじゃ、おまえはなんなんだ?
日蓮宗のある信者の方に連れられて、
身延山にお参りに行ったことがあった。
そのお堂の中に、大きな像があり、
私はそれを日蓮かと思った。
そして、信者ではない自分は、
お参りをするときに、
心の中で、
「私は○○○○を尊敬するものです。
信じるものです」
といった自己紹介をした。
すると、
「○○○○は分かった。
それじゃ、おまえはなんなのだ?
何者なのだ?」
と問われたような気がした。
そのときの、衝撃はいまだに心から離れない。
意識のないはずの像から語りかけられたような
気がしたことが衝撃なのではない。
それは、ただ単に、自分の潜在意識の声なの
かもしれない。
その問いそのものに、
ガンと衝撃を受け、
心がえぐられたような気持ちになったのである。
「○○○○は分かった。
それじゃ、おまえはなんなのだ?
何者なのだ?」
「・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・」
その後、私に語りかけたような気がした大きな像は
釈迦であるということがわかった。
ということは、その問いの意味は、
“天上天下唯我独尊”ということなのか、
“自燈明”ということなのか・・・。
まだ、よくはわからない。
ただ、その問いは、今でも忘れられない。
「それじゃ、
おまえはなんなのだ?
何者なのだ?」
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