ピュアであること
尾崎豊が歌っている・・・
画面をクリックし、
繰り返し繰り返し歌声をきく。
かわききったのどを
うるおそうとしているかのように
人差し指がマウスをおしてしまう。
かれは死ぬまで何かと戦っていた・・・
その何かとは自分じゃない、社会だったに違いない、
そう、あらためて気づいた。
彼がこの世を去り、何年たったかは知らないが、
その後の社会はあきらかにどんどん悪くなっている。
金、金、金、一色となった世界が
たえまなく戦争を引き起こし、貧困を生み、
病人をつぎからつぎへとこさえている。
ピュアすぎて傷つきやすいこころが覚醒剤に手をださせ、
すっぱだかのまま他人の庭先でたおれるという
異常な死に方を招いたのかもしれない。
かれはそれほどに弱かっただけなのか。
純なことは間違ったことなのか。
それとも、ピュアな魂がより純粋であるほど生き残れない
社会がおかしいのか。
目を見ひらけば、世界は目をおおいたくなるようなことばかり起きている。
テレビや新聞で報道されていることなんて序の口。
もっと残酷で、醜くて、劣悪な事実はかくされてしまって
人の目のつくところに浮かび上がることはめったにない。
われわれはその中に、とっぷりとつかって生きているのだ。
でも、地球には、ほんの少しだけかもしれないけれど、
これまでにないほどの美しさも生まれている。
愛、自己犠牲、真実・・・
ぼくたちは、何を守るのか、誰を守るのか、何のために生きるのかを
命がけで考えなければならない時期にきている。
♪きみを守りたい。
かなしみこぼれぬよう…
あわれみが、いま、希望の内に生まれるよう
尾崎豊『太陽の破片』より
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