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November 21, 2007

食後は体を動かした方がいい?(『養生訓』より)

日中も家にいることが多いので、

妻の分と2人分の昼食をよく作る。

自分で作ると、卑しい根性が出てしまう

のだろうか、

たくさん作りすぎて、残すのももったいないから

食べ過ぎてしまう。

そのまま、家にいると、なかなか消化されずに、

息苦しい状態がえんえんと続く。

とうぜんのごとく作業能率は下がる。

ところが、今日は昼食の直後に動いた。

急坂を自転車立ちこぎというけっこう激しめの運動。

おかげでだいぶ、おなかは楽になった。

ここで疑問が残る。

食後すぐに運動をしてもいいものかどうなのか。

子どものころから

消化に悪いから30分はじっとしていなさい。

といわれ、なんとなく実行してきた。

一方で、私の世代では、

「食べてすぐ寝ると牛になる」と

耳にたこができるくらいまで聞いてきた。

だから、牛になるのが怖くて、食べてすぐ、

横にはならないで来た。

はっきりとした出所はわからないが、

おそらく前者は、西洋医学的な見方、

後者は、道徳上の見解として、伝えられているのだろう。

ところで、食べてすぐ後に、体を動かした方がいいのか。

それとも、休んだ方がいいのか、

どちらが正しいのだろうか。

自分の経験からすると、動かした方が調子はいいようだ。

それを裏付けるような資料がある。

(以下、講談社学術文庫『養生訓』より)

飲食いまだ消化せざるに、早く臥しねぶれば、食気ふさがりて甚(はなはだ)元気をそこなふ。

〔訳文〕

 食後、飲食の消化していないのに臥してしまうと、食気をふさいで大いに元気をそこなふ。

又風寒暑湿の外邪をおそれふせぎ、起居動静(どうじょう)を節にし、つしみ、食後には歩行して身を動かし、時々導引して腰腹をなですり、手足をうごかし、労働して血気をめぐらし、飲食を消化せしむべし。

〔訳文〕

 また、風・寒・暑・湿の外邪をおそれ防いで、起居振舞に節度をもって慎み、食後は適度の運動をし、ときどき養生法としての導引をして、腰や腹をなで摩擦し、手足をよく動かし、労働して血気を循環させて飲食したものをよく消化させなければならない。

食後に、寝るのはだめ。そして、食後に運動は適度にした方がいい(激しいのはよくないでしょう)。それから、こうも書かれている。

食は半飽に食ひて、十分にみつべからず。(訳文―食事は腹八分がよくて、腹いっぱいに食べてはいけない)」

 ぼくの場合、まずは「腹いっぱいに食べない」ことから始めた方がよさそうだ、 

                       

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