世間の評価を気にしていたのではほんとうの自分になれない
ぼくが、全国的に知られている
お笑い番組をやっていたとき、
当時、亡くなった母は入院していた。
6人部屋の病室に入ると、
「あの人が、あの番組の台本を書いている人?」
「へえ~」
「そういう人って初めて見たわぁ」
とささやき声が聞こえてきたものだ。
母はうれしそうにしていた。
その後、子ども向けのアニメのシナリオを
担当した。
これは、ぼくのかねてからの目標であり、
念願であった。
構成だけでなくシナリオも目指すものにとって、
構成台本とシナリオとの間にある壁は
シナリオの長さが短いほど
一見小さいようであるが実は大きい。
仕事相手も新しく開発しなければならない。
それがようやく突破できたのだ。
ところが、誰もほめてくれない。
中身のうんぬんではなく、
それをやったことに対して、
かのお笑い番組のように
羨望の目でみられないどころか、
自慢げにいったところで、
「あっ、そう。」
で片付けられてしまうことがおおかった。
自分の気持ちと世間の評価というのは
こんなにも違うものなのか、
いまさらながら愕然とした。
もしそのとき生きていたら、
母ならば
やはり喜んでくれていただろうが…。
さて、今は・・・。
お笑い番組やシナリオをやっていないどころか、
ただの浪人?
仕事は少しは与えられたとしても
世間様がうらやましがる、
仕事の種類を聞いただけで
評価されてしまうような
ことはしていない。
むしろ、世間的には
見下されがちな立場に
あるといえるだろう。
でも、過去のどの時期よりも
今の方が、心は充実をしている。
残りの人生があと三十年ならば
三十年間というものを
この心境の延長線上で
死ぬまで精進しながら生き続けたい。
ところで、
もし母が生きていたら・・・
(金の方は心配したろう。
その点は申し訳ないのだが)
今の心境については
やはり理解してくれていたかもしれない。
生前、母はよく
「別に出世しなくてもいい…。
しあわせに暮らしてくれれば・・」
と繰り返していたくらいだから。
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Comments
お笑い番組!爆!
吾、ブログの中でのモモしゃんしか知らんから・・・
なんや、日記からは、お笑いとは全く結びつかんのやけんど f(´-`;)ポリポリ
だが、そうさのう・・・お笑いに関わる方って、実は繊細で思慮深い方々が多かったのう^^
チャップリンも、そうじゃった・・・
喜劇役者、お道化、ピエロ・・・皆、サビシサの象徴でもあったっけ・・・
今の笑いは、投げやりな感じがするなぁ・・・
母上の言葉・・・吾にもありがたく沁みまする・・・
Posted by: 弥々 | December 17, 2007 10:18 PM
弥々さん
よく考えたのですが・・・
“お笑い”について、
文章の主旨とは異なるので
コメントは差し控えさせていただきます。
Posted by: モモタロウ | December 18, 2007 06:28 PM
えっと・・・まともにうけられちまったかなぁ・・・
なにやら、傷つけたか、はたまた、こいつアホかと呆れられちまったかのう f(´-`;)ポリポリ
ん・・・モモさんの思いが溢れかえった日記だから、そっとしておきたかった
だけんど、素通りしたくなかった
何かしら、外しコメントで、読んだよ、受止めたよって伝えたかっただけですねん^^
失礼いたしましたん <(_ _)>
Posted by: 弥々 | December 20, 2007 08:34 PM
弥々さん
ぼくが今までやってきたことで
世間から一番高く評価されたのは
「お笑い」かもしれない(笑)。
この辺は人間関係にもかかわる
微妙な問題も関係しているので、
ここでやめておきます。
Posted by: モモタロウ | December 21, 2007 10:19 AM