路地裏から抜け出せない少年
ハマショー(浜田省吾)の
「路地裏の少年」を繰り返し繰り返し
聞いている。
なぜ聞きたくなるのかよくわからなかったが、
少し気がついたのは
中年となった自分がいまだに
「路地裏の少年」のままなんだ
ということ。
つまり心の中は「路地裏から抜け出せない少年」
でここまで来てしまったということにだ。
(以下、「路地裏の少年」より)
口ずさめば悲しい歌ばかり。
届かぬ想いに胸を痛めて
ああ今日もまた呼ぶ声に応えては
ああ訳もなく砕かれて手のひらから落ち
今はおれ二二初めて知る
行き止まりの路地裏で
この「二二」のところを「四三」にすれば
まったく今の自分にあてはまる
情けないかな。
DVDで映画「シャイン」を見た。
幼少の頃からの父親によるスパルタ教育によって
精神に破綻をきたしてしまう一流ピアニストの
実話を映画化したもの。
ぼくは、ピアノの教育を受けたのは、小学生までは
小1~2の2年間だけだし、
父親ばかりから厳しくされたわけではないのだが、
主人公のピアニスト(デヴィッド・ヘルフゴット)の
心理状態は、自分の幼少期から青年期に
かけてとそっくりであった。
彼の気持も、またその精神病の原因となった
父親の心理も手にとるように理解できた。
自分には喘息やのう胞腎という「抜け道(?)」がなければ
主人公と同じく精神病になっていたかもしれないと
自己の過去の人生がみわたせるような映画であった。
それにしても、
登場人物の心境がよく理解できたというのは、
自分がいつまでも
「路地裏から抜け出せない少年」
だからなのであろう。
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