健康や病のことと心理的なこと(後半)
(前の記事より続きます)
ここで健康と心理の話にもどすと、
ある難病をかかえている人がいる。
その人が代替医療も含めて、
さまざまな医療を受け、
自分でも生活習慣を改善するなど
努力をしたとしても、
もしも、“自分”というものに
対して、
ひどく否定的な感情をもっていたとしたら、
完治するのはとても難しいのではないか。
自分に対して否定的な感情をもっているならば、
おそらく、そのような治癒へ向う
努力を続けることも難しいだろうし、
できたとしても、
それは心の奥底では、
病を治そうとしているのではなくて、
ふがいなく感じられる自分というものに
ただムチを打っているということに
なりかねない。
おそらく、
医者のアドバイスに
したがったり、
自分で研究して
生活を規制したり、
運動をしたり、
食事制限をして、
病が治るという人は、
それをやっていて、
ときにはいやなことも
あったかもしれないが、
全体的には
楽しかったといえる人が
治るのだ。
ところが、
自己を否定している人はそうは
ならない。
義務でやるようになる。
そうでなければ、
自分を痛みつけるために
やっていたりする。
そもそもが、
その人のかかっている
病というもの自体が、
自己否定から来ているかもしれない。
病によって自分が苦しめられている
方が、その人にとって
“楽“なのかもしれない
のである。
そういう人が、顕在意識でいくら
その難病を治そう、治そう、
治したい、治したいと
思ったって治るはずはないだろう。
なぜなら、
心のもっと深い部分の
奥底では
その病を治したくない、治したくない、
病でいたい、病でいたいと
願ってやまないのだから。
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