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July 17, 2008

シャボン玉は輝く

                                           

ぼくたちは皆、

シャボン玉みたいだ。

石鹸水にひたした

ストローから生まれ、

ユラユラ空中を

浮遊して、

草や、土、木、

アスファルト、

人の身体・・・

なにかにぶつかったり、

空中ではじけて

消えていく。

消えたら、跡形もない。

ほんとうに、

シャボン玉として

存在してるのは

ほんの一瞬にすぎない。

ならば、

ぼくらシャボン玉は

生まれた意味がないの?

いやいや、

それぞれのシャボン玉が

それぞれの輝きを放つ。

それこそが、

存在の意味さ。

太陽の光があたり、

風にゆられて

その輝きは変化し、

ときに窓ガラスに反射し、

花や自然を

透明なからだに

映し出し、

どれ1つとっても

シャボン玉は

同じ輝きをしているものはない。

すぐそばを飛んでいる

2つでも、よく見れば

必ずどこか色合いが

異なる。

1つ1つが

異質な

シャボン玉の輝きは

ストローから生まれたときから

もうその中に

内在している。

さらに、その輝きは

周囲の光、風、緑、影・・・

環境によって、

より一層、

独特なものになる。

周囲に生かされてこそ、

シャボン玉は

自分らしく輝ける。

もともと内在している

輝きがいっそうその光を増す。

自分らしく

輝いて、シャボン玉は

跡形もなく

消えていく。

ほんの一瞬だけど、

たしかに、

そこには、

そのシャボン玉にしかない

輝きがあった。

誰の記憶にも

留められていなくてもいい。

そこで確かに

輝いたこと。

必要なのは

それだけさ。

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