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August 01, 2008

笑顔でプラス思考?

書店で、

プラス思考できない人が

プラス思考できるようになるための

方法を描いていると思われる

タイトルの本を見かけたが、

そこまでして、プラス思考に

なる必要があるのか、どうか。

また同じく書店で、

笑顔の大切さを描いている

タイトルの本を見かけたが、

そこまで無理して、笑顔を

つくることがほんとうに

必要なのかどうなのか。

ここまで書いて、

まるで、自分が

プラス思考でも

笑顔の人間でもない

ことを露見しているようで

少し恥ずかしくなったが、

とくに笑顔については、

もうちょっとしたほうがいいとは

思うのだが、

年がら年中、

無闇に笑顔を作りたい

とはあまり思わない。

プラス発想し、笑顔に

なった方が、

幸せになるのかもしれないし、

人生ついてくるのかもしれない。

人も集まってくるのかもしれない。

でも、無理にプラス発想し、

笑顔を作ることは、

あるがままの自分を受け入れていることと

同じではないのではないか。

どうしてもマイナス発想してしまう

人がいるならば、

「それはそれでいいじゃないか、

受け入れましょう」

といえる人生の方が素敵に見えるし、

人間に深みが出てくるような気がする。

司馬遼太郎の

「竜馬がゆく」では、

晩年の坂本竜馬は思索に耽りながら

長崎の町を哲学者のような顔をして

あるいていたそうだ。

あえてニコニコと笑顔を作っていたら、

とてもじゃないけれど、

思索にふけることなどできないだろう。

南国土佐出身の底抜けの明るさだけでなく、

こうした陰影があるからこそ、

彼に魅力を感じてきたのだ。

確かに、坂本竜馬をリーダーとする

海援隊には、明るいだけが取柄のような

人間もいたようだが、

どうも薄っぺらくて

自分は魅力を感じられない。

笑顔もプラス思考も、

根底に「そのままでいいのだよ」と

あらゆるものを肯定し認める

というものがなければ、

単なるテクニックで、

形骸でしかないであろう。

現状がよくないからよくするために

プラス思考をしよう、

笑顔をつくろうということは、

悪いことではないのだろうが、

きっと

本筋からはずれいているのだ。

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