養生をしようとすると養生にならない?
養生の道、只だ自然に従うを得たりと為す。
養生に意有れば則ち養生を得ず。
之を蘭花の香に譬う。嗅げば則ち来たらずして、
嗅がざれば則ち来る。
〔訳文〕
養生の道は、ただ自然に任せておくがよい。
もし養生をしようとする意志があると、
かえって養生にならない。
譬えば蘭の花の香のように、
嗅げば却って匂って来ないで、
嗅がないと自然に匂ってくるようなものである。
佐藤一斎著 川上正光訳注『言志四録(二)』より
これは佐藤一斎が五十五歳からの
約10年間に記した『言志後録』の
第43条です。
昨年11月より、血圧のコントロールに
取り組んでいます。
毎日、血圧計で測定し、
グラフにしているのですが、
その値に一喜一憂している、
またなかなか下がらないことに
苛立っている、
それがまた血圧の上昇を招くという
悪循環をもたらしている、・・・
そんな自分に嫌気がさしていました。
かといって、血圧を測定していると
運動したり、食事に気をつけたり、
養生につながります。
測定しないで、節制もせずに
暮らしていて、大丈夫だとは思えない。
医学では高血圧に直接に
関係しているといわれている難病を
腎臓と肝臓にかかえている
だけに気になります。
この問題を解決する道はないのか・・・。
「養生に意有れば則ち養生を得ず」
(もし養生をしようとする意志があると、
かえって養生にならない)
『言志後録』のこの言葉がヒントになると
いいと思いました。
「自然に従う(自然に任せておく)」
養生の道、
養生をあえてしようとしないようで
養生をする方法・・・、
今すぐには思い浮かびませんが
しばらく生活の中で
考えてみたいと思います。
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