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February 22, 2009

自己否定について④

(前回よりのつづき)

ただここまで書いてきて気づいたことがあります。自分による自分の否定よりも、他者による自分の否定の方がこの世にはあふれているのかもしれないことです。

社会は「おまえはだめだ、おまえはだめだ」とメッセージを送りつけてきます。学生でしたら勉強ができたり、社会人だったら仕事が優秀であったり、金儲けが上手である、有名である、地位があるならばそんなことは少ないかもしれませんが、社会は一般大衆をねらってありとあらゆる機会に「おまえは駄目だ」「これじゃ、おまえは駄目だ」「おまえは変わらねばならない」というメッセージを届けています。

勉強ができない、仕事ができない、得意なことがなにもない、女性とつきあえない、彼氏がいない、結婚できない、子供がいない、元気じゃない、忍耐力がない、精神力が弱い・・・「ほら、だからおまえはだめだ」と。

それに堪えられなくて、みんな、「だめな自分」に鞭打ちはじめます。ほんとうは「だめな自分」なんて、どこにもないはずなのに。そこには自分がなく、ただ社会の圧力に追い立てられている奴隷のような人間がいるだけと表現したならばいいすぎでしょうか。社会の現状をみると決して過分な表現ではないように思われます。

(次回へつづく)

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